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就業規則の必要性について

就業規則とは、企業において使用者が労働基準法等に基づき、当該企業における労働条件等に関する具体的細目について定めた規則集のことです。

常時10人以上の従業員を使用する使用者が作成しなければなりません。職場のルールや労働条件に関わる内容が記載されているため、従業員もその内容を把握しておく必要があります。

ここでは就業規則とは何か、作成方法、変更や届け出の仕方、モデル就業規則のを使用する際の注意点についてお伝えしていきます。

就業規則とは

労働者の給与規定や労働時間といった労働条件、労働者が遵守すべき職場内の規律やルールなどをまとめた規則のことで、従業員を常時10人以上雇用している企業には、『就業規則の作成』・『労働基準監督署への届出』が義務付けられています。

就業規則が必要な理由

就業規則は何故必要なのでしょうか。

① 法律で定められているから

② 会社の秩序を守るため

③ トラブルが起きた時の為

④ 社会の情勢に合わせるため

⑤ 会社としての責任を果たすため

などがあげられます。

それではそれぞれを詳しく解説していきましょう。

 

① 法律で定められているから

労働基準法では、就業規則の作成と労基準監督署への届出が義務付けられており、届出をしないと、30万円以下の罰金が課せられます。
1事業所に常時10人以上の労働者(パートタイマー、アルバイト含む)がいる場合に作成・届出の義務があります。

 

② 会社の秩序を守るため

就業規則があれば、企業は従業員に対して社内の規則を明確に提示できます。それにより、企業の秩序維持につながるでしょう。

 

③ トラブルが起きた時の為

規律違反を行った従業員の解雇、転勤など企業命令を拒否する従業員への対応等のトラブルが生じた際に、企業が立ち戻るものが就業規則です。

就業規則の中に『解雇基準が具体的に定められている』『転勤などの企業命令の拒否に対する対応』が明確に定められているのであれば、企業はその規定を拠り所として、従業員の問題行動に対処できます。

就業規則に何の記載もない、またはあっても曖昧な表現だったり、細かい状況まで想定されていないものでは、トラブル時に会社側が圧倒的に不利です。

労使間で何らかのトラブルが起きたとき、企業が速やかに対処するためには、就業規則が欠かせないのです。

④ 社会の情勢に合わせるため

近年、従業員が労働基準監督署に訴えることにより、賃金や労働時間、休日の問題が表面化することが多くなってきました。

加えて、退職後に元従業員が弁護士を味方につけて、本当に訴えてくるなんてことも。

また、内部告発をする側を保護しようという「公益通報者保護法」により、益々経営者と従業員との関係が『権利や義務が明確な契約に基ずく雇用関係』になってきています。

それら社会の動きに合わせて就業規則を変更したりすることも必要となってきます。

 

⑤ 会社としての責任を果たすため

企業には、さまざまな案件に対して法律上の措置を講じることが求められています。

たとえば、セクシャルハラスメントです。セクシャルハラスメントは社会的にも問題になっており、当然、企業としてもセクシャルハラスメントを防止するために法律上のさまざまな措置を講じることが義務付けられています。

具体的な措置として、『セクシャルハラスメントを許さない旨を服務規律として定める』『服務規律に違反した従業員を、懲戒の対象とする』などを、あらかじめ就業規則等の中で定めておかなければならないとされています。

企業が就業規則の中で法律上の義務について規定することは、企業としての社会的責任を果たすことにつながります。

このことは、就業規則の重要な側面のひとつです。

 

就業規則のトラブル事例

就業規則に関して生じるトラブルを見ると、会社が就業規則の内容を定めることに起因するトラブルが多く発生しています。

会社が定めた就業規則の内容が、会社と個人が締結した労働契約よりも下回っている
新たに就業規則を作成した際、従来の就業規則の内容を下回ってしまった などです。

労働条件の切り下げは、「合理的な理由」がある場合以外、基本的に認められません。会社サイドが一方的に就業規則の内容を低く設定した場合には、従業員との間にトラブルが生じるでしょう。

また、就業規則を従業員に開示しない会社が少なからず存在します。しかし、使用者は従業員に対し就業規則を周知させる義務があります。就業規則の周知義務違反行為があった場合にも、従業員とのトラブルに発展する可能性があります。

就業規則は会社が定めるものですが、従業員に対する周知義務があります。従業員との不要なトラブルを避けるためにも、会社がこの点をしっかりと認識しなくてはなりません。

従業員を解雇した後の賞与支払について、「在籍していた分の賞与を貰う権利はある!」と従業員から詰め寄られた。

→ 就業規則に「支給日に在籍していること」等の文言がなければ支給しなくてなりません。

不当解雇と社員から訴えられた

→ 解雇を行うには、解雇事由を就業規則に定めておく必要があります。解雇事由を列挙した場合、就業規則に定めがない事由で解雇はできませんので、不当解雇となります。そのため会社としては該当事由を広くすることができるように、就業規則の解雇事由に「その他前記の事項に順ずる理由」という解雇事由を明記しておくのが一般的です。

 

就業規則の作成義務

就業規則は、すべての会社に作成義務があるわけではありません。

就業規則の作成義務のある会社については、労働基準法によると常時従業員を10人以上使用する会社に対して、就業規則の作成が義務付けられています。もし、作成義務のある会社が就業規則を作成しない場合には、30万円以下の罰金が科せられますのて注意が必要です。

 

就業規則の作成から届出までの流れ

就業規則を作成した場合、行政官庁である労働基準監督署への届出、従業員への就業規則の周知が求められます。

ここでは、就業規則の作成から届出までの流れと、周知について簡単に説明します。

周知

就業規則を作成した場合、作成した就業規則を従業員に周知して初めて、就業規則の効力が発揮できるようになるのです。

ここでいう周知とは、

  1.  事前に従業員の代表者と意見を交わして就業規則を作成する
  2.  従業員が就業規則の内容をいつでも知ることができる状態にしておく

上記2つの条件が満たされている状態のことです。

労働基準法第106条でも、「常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によって、労働者に周知させなければならない」と記されており、法律上、従業員への就業規則の周知を定めています。

周知方法としては、

・ 誰でも閲覧できる場所に置く

・ 書面にて従業員へ配布する 等の方法が一般的です。

具体的な就業規則の作成方法

就業規則の作成方法は主に3つの方法があります。

  1. モデル就業規則を利用して作成する
  2. 社労士や弁護士に依頼する
  3. 社内で作成する

モデル就業規則を利用して作成する

就業規則を作成する際には、モデル就業規則を活用するとスムーズに作成できます。

厚生労働省は、「モデル就業規則」というテンプレートをホームページに掲載しています。就業規則の作成を考えた際はこの「モデル就業規則」の規程例や解説を参考にするとよいでしょう。

社労士や弁護士に依頼する

就業規則を作成する場合、社会保険労務士や弁護士といった専門家に依頼する方法もあります。社会保険労務士は、人事労務の専門家で、人事労務関連の法律を熟知しているだけでなく、就業規則に関してもさまざまな知識やノウハウを持っています。

労使トラブルを取り扱った経験のある弁護士であれば、労使トラブルを未然に防ぐという視点から就業規則作成のアドバイスをもらえます。人事労務の問題を熟知している専門家に就業規則の作成を依頼すれば、リスクマネジメントの面でも安心できます。

社内で作成する

自社で作成するケースもあります。モデル就業規則を使ったり、専門家に作成依頼をしたりしなくても、社内で人事や総務など管理部門を中心に就業規則の作成を行うことは可能です。

現段階で運用されている就業規則があれば、規定すべての洗い出しを行います。
洗い出しが終了したら、業務に直接影響するか否か、必然的なもの、恩恵的なもの、など優先順位を付けます。
優先順位に従って項目を並べ替え、優先順位の順番に順序付けしたら、それぞれの内容をグループごとに仕分けします。
1つのグループを就業規則の章として、具体的な条文作りに着手します。
このような手順で段取りよく議論を重ねてそれぞれの段階で、経営層との意見のすり合わせも丁寧に行いながら、労使共に理解が得られるような就業規則を作成するように努めます。

モデル就業規則を活用する際の注意点

就業規則を作成する方法のひとつに、モデル就業規則の活用があります。就業規則の条文は多岐にわたるため、モデル就業規則をそのままの形で使用することはできません。そこで、モデル就業規則を活用する場合に気を付けるべき点を解説します。

就業規則の適用の範囲

就業規則の適用の範囲について、事前に定める必要があります。

厚生労働省が作成したモデル就業規則の規定では、適用範囲について正社員やパートタイム労働者といった区別ははっきりしていません。モデル就業規則例を異なる雇用形態それぞれに就業規則を作成する必要があります。モデル就業規則を活用する際は、就業規則の適用範囲を定めましょう。

休職

モデル就業規則には、休職に関する問題点が3つあります。

1つ目は、モデル就業規則内の休職事由が「欠勤が一定期間以上続く」となっていること。現実、欠勤が一定期間続くケースばかりとは限りません。

短期間欠勤しては出勤というサイクルを繰り返すケースがあった場合、休職させることができるか否か不透明です。

2つ目は、休職前の欠勤期間について。

モデル就業規則では、休職前の欠勤期間について、就業規則の休職に関する規定が適用されないようになっているため、

などを定める休職に関する規定が適用されなくなる可能性は否定できません。

3つ目は、休職の長期化です。

モデル就業規則では、最初の欠勤期間と休職期間を合わせたものが事実上の休職可能な期間となります。このような規定では、想定以上に休職期間が長期化してしまう恐れがあります。

パートタイマーの有給休暇

厚生労働省が作成、公開しているモデル就業規則の中には、パートタイマーの有給休暇について、有給休暇の申請方法や申請期限といった部分の記述がありません。

パートタイマーについて別規定を設けるだけでなく、手続きや期限といった点についても、正社員と異なる対応が必要な場合には就業規則の中で明記する必要があります。

パートタイマーに関しても、正社員の就業規則に明記されている項目について同等の検討を行い、実際の規定に落とし込むようにしましょう。

副業

働き方改革の影響もあり、従業員の副業を認める会社が多くなっています。厚生労働省が公開しているモデル就業規則の規定の中には、他社に雇用されるのではなく、「従業員自身が自営業者となって副業を行う」ことを明確に禁止している内容にはなっていません。

そのため副業の位置付けが曖昧になっているという問題点があります。たとえば、許可制にして、自営業としての副業も含めて副業を行う場合に許可が必要ということを規定しておかなければ、企業のリスクマネジメントの面からも大きな問題となります。

副業の位置付けを明確にする、副業を許可制とする場合、許可制であることを前面に打ち出した文言を盛り込んだ就業規則を作成する必要があります。

就業規則違反の場合の懲戒

厚生労働省が作成、公開しているモデル就業規則には、就業規則違反の場合の懲戒事由に欠落しているものが多くあります。

問題を起こした従業員を懲戒に処する場合、あらかじめ就業規則に記載してある懲戒事由に該当した場合のみ、処分できます。そのため、懲戒処分に該当する事案を確実に懲戒に処するには、就業規則内の懲戒規定に懲戒事由を網羅的に規定しなくてはなりません。

しかし、厚生労働省の公開しているモデル就業規則の中の規定をよく見てみると、代表的な懲戒事由のうちセクハラについては懲戒事由として規定されていますが、パワハラやマタハラ、パタハラの3つについては規定が抜けているのです。

マタハラなどに関して懲戒事由を明示せず、モデル就業規則を自社の懲戒事由に適用してしまうと、3事由を理由として従業員を懲戒処分できなくなってしまいますので、改めて作成する必要があります。

就業規則の届出方法

就業規則は、常時10人以上の従業員を使用する使用者が作成しなければならない社内規定です。作成した就業規則は社内で整備しておくだけでなく、諸葛労働基準監督署に届出をする必要があります。

また、就業規則や別規定の中で定めている内容を、法改正や会社の規則変更、助成金対応に伴って変更したときにも、所轄労働基準監督署に提出します。

必要書類

届出に必要な書類は以下の3点になります。

就業規則を届け出る場合には、規則内の目次、前文、附則、なども含めた就業規則を提出しなければなりません。また、賃金や退職金などに関して別規定を設けた場合、当該別規定も併せて届出をする必要があります。別規定の届出を失念しないようにしましょう。

また就業規則だけでなく、就業規則(変更)届を併せて提出する必要があります。就業規則(変更)届には公式に定められている書式や様式はありませんので、A4の用紙などを用意して、

などを記載した後、押印をして所轄労働基準監督署に提出します。変更の場合も、同様に就業規則(変更)届を添えて提出しましょう。

また事前に労働組合または労働者の代表による意見書を作成し、就業規則、就業規則(変更)届、意見書を併せて提出します。

意見書に関しても、公式に定められている書式や様式はありません。A4の用紙などに、

まとめ

以上が就業規則がなぜ必要なのか。トラブル事例や就業規則の作成方法、届出に関する注意点などをご理解いただけたでしょうか?

従業員を10人以上雇用しているのであれば必要となってくるとても大切なものです。

未作成の事業主の方は作成して届出をしましょう。従業員が10名以下の会社でも就業規則は作成しても良いのですから、これから従業員が増えていくと予想されるのであれば、事前に準備しておいても良いでしょう。

また就業規則の作成・届出は社会保険労務士が専門に行っておりますので、顧問社労士に相談または是非当事務所へご相談いただければと思います。

リモートでのご相談を受け付けておりますので、是非ご検討ください。

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