労働基準法における賃金とは、賃金、給料、手当、賞与など使用者が労働者に支払うもののうち、使用者と労働者の間で使用従属関係があり、その対象として支払うもののことをいいます。
例えば、飲食店やホテルなどで使用者がお客様からサービス料として一律に集めて労働者に配分しているような場合(奉仕料分配金といいます)も使用者が支払うものとして賃金に該当します。
しかし、お客様からチップとしてご厚意で頂いた場合は「使用者が支払うもの」に該当しませんので賃金ではありません。
賃金かどうかを判断する場合には給料や手当などの名称ではなく「使用者が労働者に労働の対償として支払っているもの」という実態が大切です。
賃金にあたる例 | ・休業手当 ・基本給・固定給等の基本賃金 ・深夜手当・休日手当等 ・宿直・日直手当 ・地域手当 ・賞与 ・通勤手当 ・定期券・回数券等 ・創立記念日等の祝い金 (全労働者又は大多数を占める労働者に支給される場合) …など |
賃金にあたらない例 | ・休業補償費 ・退職金 ・結婚祝い金 ・死亡弔慰金 ・出張旅費・宿泊費等 ・会社が全額負担する生命保険の掛け金 ・労働者が行う財産形成貯蓄(国と会社が連携して、従業員の資産づくりを支援する制度)のため事業主が負担する奨励金等 …など |
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